- 現在、肥料取締法で動植物質を原料とする42種類の有機質肥料が指定され、成分含量等の規格が定められています(表1)。
- 表2に有機質肥料の基本的な特徴を整理しました。
表1 有機質肥料の保証成分量
有機質肥料 | 主成分の最小量(%) | 備考 | |||
窒素 | リン酸 | カリ | |||
動物質肥料 | 乾血・粉末 | 10.0 | 窒素+リン酸:12% | ||
肉かす粉末 | 6.0 | ||||
肉骨粉 | 5.0 | 5.0 | |||
魚かす粉末 | 4.0 | 3.0 | |||
加工家畜ふん | 2.5 | 2.5 | 1.0 | 乾燥鶏ふん、発酵鶏ふんなど | |
蒸製骨粉 | 1.0 | 17.0 | 窒素・リン酸保証:合計21% | ||
蒸製骨粉 | 25.0 | リン酸全量保証 | |||
植物質肥料 | 大豆油かす | 6.0 | 1.0 | 1.0 | |
なたね油かす | 4.5 | 2.0 | 1.0 | ||
米ぬか油かす | 2.0 | 4.0 | 1.0 |
表2 有機質肥料の特徴
区分 | 特徴 |
動物質肥料 | ・魚肥類で速効性のものが多く、獣肥類も多くは比較的速効性である。 ・ただし、乾燥鶏ふん、発酵鶏ふんなどの加工家禽ふん肥料は、窒素の肥効は比較的遅効性の肥料として位置付けられている。 ・骨粉類は、リン酸肥料として優れ、緩効性で0ありリン酸の肥効が発現しにくい土壌では有効である。 ・ただし、骨粉のリン酸三石灰は石灰が多く施用されているほ場では、より難溶性の形態になり肥効が遅れることもある。 |
植物質肥料 | ・窒素量の多いものでは動物質肥料に近い速効性の肥料として利用できるものもあるが、窒素量が少ない米ぬか油かすなどでは窒素の肥効が遅効性である。 ・カリ量が少ないのが特徴である。 |