プロフィール

代表プロフィール

1955年
京都市に生まれる
1979年
北海道大学農学部農業工学科卒業、同年、北海道職員として採用される
1979年

2015年
北海道内の農業改良普及所(センター)、北海道立農業大学校、北海道立農業試験場に農業改良普及員、専門技術員として36年間勤務
2015年~
北海道職員を退職、同年、秀農業経営コンサルタント開設、現在に至る

保有資格

農業改良普及員 昭和53年12月 第3102号(北海道)
専門技術員(農業機械)平成2年2月第6031号(農林水産省)
中小企業診断士 平成26年4月登録登録番号412292(経済産業省)

 

株式会社 秀農業経営コンサルタント 代表取締役 犬塚 秀一

農業を知り経験を積んだ普及員時代

私は、1955年(昭和30年)に京都で仏具屋の次男として生まれました。子供のころは、農業とは全く縁もゆかりもない生活を送っていましたが、中学生のころ「人口爆発」という本を読んだことがきっかけで、世界の人口問題、食糧問題に大きな関心を持つようになりました。人類が生存していくうえで最も重要な産業は農業であるという思いが日増しに強くなり、農業について学ぶために北海道大学に進学することにしました。大学では、農学部の農業工学科で農業機械学を専攻しました。研究室の教授から大学院進学を勧められましたが、いくつかの就職先の中から、北海道職員(農業改良普及職)を選びました。それは、農業改良普及員の資格を取得するときに「普及方法の原理」という本を読んで、とても驚いたことがきっかけの一つでした。そこには、農民と接するときには、普及員から決して答えは教えずに、農民自らが答えにたどり着くように導くのが普及であるということが書いてありました。農業のことが知りたい、農村社会の実態が知りたい、そこで暮らしている人たちの考え方が知りたい、そのような私にとって、普及員という職業は将にうってつけのものでした。 道職員になってからの私は、36年間(普及員22年、専門技術員14年)一貫して農業の現場で農業者の支援に真剣に打ち込みました。一生懸命さは必ず伝わります。多くの農家の方が私を信頼してくださいました。しかし、いくら信頼を勝ち取ってもある一線を越えることができませんでした。それは、本当の経営の中身までは教えてもらえないということです。その理由を聞いた時に言われた言葉は、「犬塚さんは、本当に一生懸命やってくれるし、信頼しているよ。だけど、普及員だから転勤するでしょ、いつかはいなくなる人でしょ?」でした。農家の方の経営を本気で改善するお手伝いをするためには、どこか一か所に居を構え逃げも隠れもしないという姿を示す必要がある、これが、私が中小企業診断士の資格を取得した理由でした。

農業専門の経営コンサルタントとして独立する

2015年、定年を1年残して道職員を退職し、株式会社秀農業経営コンサルタントを開業、農業専門の中小企業診断士となりました。開業1年目は、苦難の連続でした。「技術や経営のアドバイスにお金を支払う」ということが、農業者の方にとっていかにハードルの高いことか、十分に想像はしていましたが、想像をはるかに超えるものでした。それでも、私の考え方や農業に対する姿勢に共鳴してくださる農業者様に巡り合うことができ、年間コンサル契約で会社を運営していく目途を立てることができました。2年目は、当社のホームページがご縁となり、鹿児島の「税理士法人さくら優和パートナーズ」様と顧問契約を結ばさせていただくことができ、毎月鹿児島を訪問し、さくら優和パートナーズ・アグリ支援室のメンバーの方々とその顧客農家様のご支援をさせていただくようになりました。この経験の中で、北海道で磨いてきた技術は鹿児島でも全く通用するということ、全国どこの農家様も経営に対して同じような悩みをお持ちだということに気づかされました。開業後、時間の経過とともに当社の存在が徐々に認知され始め、全国各地からのお問い合わせが増えるようになり、それに対応すべく45年間住み慣れた北海道を離れ、2018年4月より本社を神奈川県に移転し再出発することとしました。

農業経営コンサルタントに求められる資質

1) 農業経営コンサルタントは、農業経営者様の求めに応じ、その経営を改善する支援ができなければなりません。経営を改善するためには、その経営体のどこに問題があるのか分析する能力、課題を解決するための方策を見つける能力、その方策を改善計画として組み立てる能力、改善計画を実施中に起こる問題を修正・支援する能力、結果を検証できる能力が必要となります。一般の産業であれば、「経営」をある程度学べば後は経験を積むことによりこれらの能力を身につけることができるかもしれませんが、農業の場合、「農業全般に精通していること」、「広範で深い知識と現場技術力を有すること」「農業者様の考え方を引き出せる高いコミュニケーション能力があること」の3要素が揃わないと経営を改善することは難しく、特に、技術力がないと改善を前に進めることができなくなります。

2) 農業に参入を検討されている企業様、農業を支援する公的、私的機関の方々、広く農業をビジネスとして捉えようとお考えの方々の様々なご要望にお応えするためにも、上記の能力は必須なものとなります。

3) 近年、農業経営コンサルタントに興味を持たれる社会人や学生さんからのご照会が増え、それらの方々にお示ししている資料を掲載します。これらの基礎的な知識を基に、実践を積んでいくことが重要となります。