病害と防除

  • 伝染方法に注目することは、病害をコントロールしていく上で重要な視点です。
  • 表に伝染方法による病害の分類と対策を整理しました。

表 病害の伝染方法による分類と対策

伝染方法 対象病害 要因等 対策
種子伝染 ウィルス、細菌、糸状菌など ・苗木や塊茎が罹病している場合、種子以上に伝染源になりやすい ・罹病している種子や塊茎を除去する
・未消毒の場合は種子消毒を行う
虫媒伝染 主にウイルス ・アブラムシ類やアザミウマ類が伝搬 ・害虫の駆除、周辺雑草の除去、被覆資材の利用など総合的に防除する
空気伝染 糸状菌など ・温度や湿度など発病に適した条件下では、短期間に蔓延しやすい ・適正な栽植密度、換気等による温湿度管理などにより、病害が発生しにくい条件を作る
・農薬による適切な防除を行う
土壌伝染 細菌、糸状菌など ・土壌中に生存する病原菌によって発生し、被害が長期間持続、防除が困難なことが多い ・抵抗性品種や台木の利用、輪作などを行う
・農薬による土壌消毒を行う